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カードの交渉とコミュニケーションを楽しむ

金持ち父さんのキャッシュフローゲーム

キャッシュフローゲームを自分で引いたカードだけでやっても、なかなか上がれません。そこで重要なのが コミュニケーション能力です。キャッシュフローゲームを考案したロバート・キヨサキ氏は、Bクワドラントに 行くための必要なスキルとしてコミュニケーション能力をあげています。自分が引いたカードを 他人に譲渡できるルールにしたのは、コミュニケーション能力を高める教育もこのゲームでできるようにしたかった のでしょう。コミュニケーションの中でも特に重要な交渉について、「投資カードの譲渡」の観点からをまとめました。

 

自分が引いたカードを他のプレーヤに譲渡する

自分が引いたカードが譲渡可能なビジネスや資産のカードであっても、頭金を用意できなければ手に入れることが できません。そいういったとき、他のプレーヤが欲しいと思うカードであれば、交渉次第でカードを売却して情報料を 得ることができます。そのカードを欲しいというプレーヤが一人のときと複数人いるときに分けて、交渉における金額 の目安を考えてみたいと思います。


・そのカードを欲しいプレーヤが一人のとき


欲しいと手を上げたプレーヤが一人のときは買い手が市場になります。だからといって一方的に買い叩かれるのでは なく、きちんと目安の金額を示せれば交渉に役立ちます。キャッシュフローを増やしてラットレースを抜けてファースト トラックへ行くことがこのゲームの第一の目標ですから、そのカードを買いたいプレーヤが望んでいるのはキャッシュ フローかキャピタルゲインを手に入れることです。そうするとカードから得られるキャッシュフローか、あるいは売却 したときに見込まれるキャピタルゲインから金額を示すと良いことが分かります。

キャッシュフローから交渉金の目安を求める

キャッシュフローから求めるときは、キャシュフローの成績表であるROIを目安に交渉するのがいいでしょう。 ROIはReturn oInvestmentの略で、日本語では投資収益率と訳されます。 投下した資本がどれだけの運用効率で収益をあげているのかを計る指標です。キャッシュフローゲームでは、 ある資産に関してそれを手に入れるために使った投資金が、その資産が生み出す1年間のキャッシュフローで どれだけ回収できるかで表します。カードにかかれている毎月のキャッシュフローはローン利子の支払いや 運用経費を引いた後のもので、ROIは次の式で計算されます。

ROI (%) = ( 毎月のキャッシュフロー x 12ヶ月 ) / 頭金 x 100

ここであなたからカードを買う人の立場になって考えます。そうすると情報料としてあなたに支払う交渉金も 頭金と同じ初期投下資本になり、式は次のようになります。

ROI (%) = ( 毎月のキャッシュフロー x 12ヶ月 ) / ( 頭金 + 交渉金 ) x 100

ゲーム中のROIはどれくらいの値を取っているのでしょうか?マイナスのものもありますし、100%を超えるものも あります。手に入れる資産のROIが低すぎると権利収入が増えるのが遅くなりますし、ROIが高い資産だけに注目して いると、手に入れるまでに待つ時間が長くなり、結果としてファーストトラックに行くのが遅くなってしまいます。 ここでは参考までに40%という数値を上げたいと思います。

ROI=40%として、先ほどの式を「交渉金=」の形に変形すると下のようになります。

交渉金 = ( 毎月のキャッシュフロー x 12ヶ月 ) / ( (ROI =40%) / 100 ) - 頭金

つまり、カードにかかれている毎月のキャッシュフローを12倍して1年分のキャッシュフローを求めて目標とする ROIで割る(例えばROI=40%のときは0.4で割る)と、目標とするROIの初期投資金額が出ます。そこから頭金を引いた 残りが目安の交渉金になります。この方法ですと、ROIが大きい投資には高い交渉金が設定されます。逆にROIが低く ほとんどキャッシュフローの見込めないl投資には、逆にマイナスの交渉金になってしまう場合があります。

キャピタルゲインから交渉金を求める

ROIが低い投資からは、キャピタルゲインから交渉金の目安を求めることもできます。その投資が売却できたときの キャピタルゲイン(儲け=売却価格から初期投資を引いたもの)とどれぐらいの期間で売却できるかを考えて、儲けの 10%、20%といった金額を提示するのが良いでしょう。

キャッシュフローもキャピタルゲインもほとんど見込めないような投資は、良い投資とはいえません。そういった 投資カードが高く売れることはほとんどありません。


・そのカードを欲しいプレーヤが複数人のとき


複数人のときも上記のひとりの時と同じ方法で交渉金の目安を考えることができますが、更にカードを欲しい プレーヤが複数人いるときは、売り手に有利な価格決定方法を取ることができます。

オークション(競り)方式

もっとも多いパターンです。カードを引いた人が自分で買おうか他のプレーヤに譲渡しようか悩んでいるときに、 欲しいプレーヤが複数いるといつのまにか競りが始まってしまうこともあります。金額の目安の求め方は変わりま せんが 、ヤフオクと一緒で思わぬ高値を言ってしまうプレーヤもいて、比較的高値で売れます。(^.^)

入札方式

欲しいプレーヤが紙に金額を書いて入札し、一番高値を書いた人が落札する方法です。競りとは違って一発勝負の ため、欲しいプレーヤはぎりぎりいっぱいの価格で入札することが多くなります。例えば3人が欲しいと手を上げた とき、全員が高くても手に入れたいと考えているとは限りません。その中で高値を出してでも手に入れたかったのは 1人だけだったら、競りでは高値に競りあがりません。そんなときでもこの入札方式なら、たった1人の本当に欲しい プレーヤがぎりぎりいっぱいの価格で入札してくる可能性があります。自分で交渉金の目安を考えなくてもある程度の 価格になるので、初心者にやさしい方法かもしれません。



他のプレーヤが引いたカードを譲ってもらう

キャッシュフローゲームで早く上がるためには、他のプレーヤが引いたカードを譲ってもらうことも必要です。 このときの交渉金の目安の出し方は、上記の「自分が引いたカードを他のプレーヤに譲渡する」で書かれた方法が 使えます。直接交渉でも、競りでも、入札でも、いろいろな面白さがあります。また、購入するときに銀行ローンを 使いながら、いくらまでなら交渉金をだせるのか、いくらから赤字になるのかなどを、手に入れようとしている 投資カードのキャシュフローと相殺しながらすばやく計算できるようになると、他のプレーヤより一歩先に金額でも 何でも提案できるので有利になります。

ここで面白いのは、今回の投資カードの交渉金だけでなく、それまでのコミュニケーションが譲渡金額に大きく 影響してくることがあります。いかに早く一緒にラットレースを脱出する仲間同士になれるかどうかが、カギに なってきます。




タダであげる(もらう)

先日の茅ヶ崎キャッシュフローゲーム会で、さいころはそれほど悪くなかったのですがカードの引きが よくなかったことがあります。開始から1時間半も経過したのに投資物件が何もないのです。そのときに カードの引きが悪く、自分には金額的に手に入れることができない投資カードを引いてしまいました。 そのカードは10ドルでも欲しいと言う人が現れなかったのですが、タダならもらってもいいよ というプレーヤが現れました。お金があれば自分が欲しい投資カードをただで渡すことにとても抵抗がありましたが、 欲しいというプレーヤがいるのに流すこともないだろうとタダで譲渡したところ、 その後のカードの引きが格段に良くなりました。

しゅんたこふは思いっきり理系型の思考なのですが、あげるということが必要なのか!と感じ たときでした。というわけで、タダであげるといのも候補に考えると面白いかもしれません。




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